今日は、日本語の奥深さと面白さを学べる本をご紹介します。その本とは、海野凪子さん、蛇蔵さん著「日本人の知らない日本語」です。
思わず「へぇ~」と言いたくなる日本語の世界
普段、日本語を何気なく使っている私たちですが、実は知らないことがたくさんあるんです。この本を読むと、「そうだったのか!」「へぇ~、知らなかった!」と発見の連続。外国人から見る日本語の難しさや、外国の文化と比較することで分かる日本の文化を楽しく学べます。普段何気なく使っている日本語を、思ってもみない方向から再確認し、現在の表現の成り立ちなども知ることもでき、国語を学ぶ際の基礎力となること間違いなしです。
少し古い発刊にはなりますが、国語の勉強に今の流行りはあまり影響しませんので、十分に楽しめる内容です。国語って何を学ぶ教科なのかは、コチラをご覧ください。
「日本人の知らない日本語」とは?
著者:蛇蔵&海野凪子
蛇蔵さんは、構成と漫画を担当しています。今回ご紹介した漫画のほか、「決してマネしないでください。」で漫画を、「天地創造デザイン部」(原作)などの著者として有名です。
海野凪子さんは、日本語教師としての経験を持ち、この本で原案を担当されています。
あらすじ
日本語学校に集まるマジメな外国人生徒たちが繰り出す、外国人ならではの日本語の使い方やギモン・シツモンにより、私たち日本人も知らなかった日本語の一面を教えてくれるコミック・エッセイ。凪子先生が、文化の違いからくる誤解を解いたり、歴史的観点からの日本の文化、日本語の成り立ちを説いたりと、日本人がよく間違う日本語や、正しい日本語が学べる作品。
出版社は、メディアファクトリーでしたが、現在はKADOKAWAより出版されています。
1巻(2009年)〜4巻(2013年)まで発売。
累計発行部数は180万部以上。
2010年には仲里依紗さん主演でテレビドラマ化もされています。
中国や韓国でも翻訳されて出版されている漫画です。
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角川出版のリンクはこちら
http://adokawa.co.jp/shop/g/g301407000087/
推しポイント:クスッと笑える面白さ
この漫画の推しポイントはなんと言っても、クスッと笑いながら(時には笑いを必死で堪えながら)楽しんで読むうちに身に付く知識です。
思ってもみない方向からくる生徒からの質問、それに対し頭を抱えながらも落ち着いて答える凪子先生とのコミカルなやりとりを読み進めるうちに・・・なんということでしょう・・・日本語の正しい知識が身についているではありませんか。
漫画ならではで、絵で見ることにより理解も深まります。(例:「たまに」と「時々」などの頻度を0%から100%のグラフで示す。)
みなさんは「うしろ」と「あと」の使い分けが分かりますか?「うしろ」は「『動かない』ものや場所・方向」に、「あと」は「『動く』ものや流れる時間」に使うそうです。「なるほど〜、そういえば・・・。」と思われた方も多いと思います。
また、外国から見てみると、日本で当たり前だと思っていたことって、当たり前じゃないんだ、ということも知ることができます。太陽が赤いと思っているのは日本のほか少数の国なんだそうです。(ほかの国は何色かは、ぜひ読んでみてください!)
普段何気なく使っている日本語って、いや日本って、今まで思っていたよりも、もっともっと実は面白かったんじゃないか?って思える漫画です。
どんな人におすすめ?
- 日本語の新たな一面を発見したい人
- 日本語教師に興味のある人
- ギャグ漫画が好きな人
- 日本の文化に興味がある人
- 外国の文化に興味のある人
グローバル化が進む今、日本語を日本の外からの視点で見直すことはとても重要です。この本は、そんな新しい視点を楽しく学べる素晴らしいきっかけになります。また、外国人との交流が増える中、相手の立場に立って考えるヒントにもなると思います。日本語の魅力の再発見や、外国人とのコミュニケーション力のアップにも役立ちます。
「日本人の知らない日本語」は、きっと、あなたの日本語観を楽しく、そして大きく広げてくれるはずです!
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